曲を書く理由

曲を書く理由、それは単純に曲を書きたいと言う欲求もあるけど、自分はベースだけ弾いてても何も残らないと思ったからだ。

ありがたいことに今まで沢山のCDレコーディングに携わらせて頂いたけども、それはあくまでアーティストの作品の歯車のひとつに過ぎない。

それだけでは、自分が音楽をやる理由、そしてアイデンティティーを確立できないと、ある時考えた。

これは決してスタジオミュージシャンを否定しているわけではなく、単に自分は演奏だけでなく自分の音楽を作りたいと、心から沸き上がる静かな欲求に気付いたからだ。

自分は、曲を書こうと思って書いた事はない。
いや、できない。
身構えると当たり障りのない、なんて事はない曲が出来てしまう。
恐らく、普段は感受性モードが普通になっていて、なまじっか音楽理論、作曲理論が知っているがゆえに、その理論をもとに、なんて事はない音楽を作ってしまうのだろう。
ひとつ、曲を書くときに決めているルールは絶対に理論で音楽は作らないこと。
それは、自分から沸き上がってきた音楽ではないと考えるからだ。

曲が生まれる時には必ず風景が見える。

これは、この前リリースしたCDの曲もそうだが、風景と音楽が、同時に降って来た。
そう、作曲する時は文字通り音楽が降ってくる。
当時はDTM 環境もなかったので手書きの楽譜を書きながらの作曲だったのだが、1時間もかからず曲が完成した。

曲を作ることは神様がくれたギフトだと思う。

これからも、ライフワークである作曲に邁進したい。

いつか誰かの心に響く曲が出来れば幸いである。